メガネのレンズの話
今日はがらっと話題を変えて、メガネのレンズの話をしよう。
メガネのレンズは、基本的に二通りの分け方がある。
一つ目は、レンズの屈折率である。
つまり、屈折率が高ければ高いほど、レンズの球面のカーブの強さが少しでも小さくなる。
だから、屈折率の高いレンズを使ってメガネを作ると、近眼の人も老眼の人も、レンズの端か中心かの違いはあるが、レンズが薄くなるのである。
近眼の人は特に、凹レンズであるから、屈折率の高いレンズを選んでメガネを作るとレンズの端の方の厚みが薄くなる。
私のように-9.00を超える超近眼の人間には、出来るだけレンズの屈折率の高いレンズでメガネを作らなきゃ、横から見ると、メガネのフレームを遙かに超えた厚みのレンズが入っているのが分かるのである。
普通、レンズの屈折率は、一番弱くて1.50と言うモノがあるが、この程度の屈折率だと、せいぜい少し近視があって、遠くのモノをよりはっきり見たいという-1.00位までの度数の人か、少し近くのモノが見にくくなってきたという+1.00位の老眼の人が使うレンズである。
もちろん、レンズ自体が安いため、「メガネセット、レンズがついて3800円」とか書いてあるメガネによく付いている。
むろん、「セットで2万円」とか書いてあっても、レンズ自体の屈折率が1.50位のレンズセットを売っているところもあり、結局中度の近眼でも、そのレンズを使うとレンズの端が非常に分厚くなるため、もっと屈折率の高いレンズに換えて、最終的な値段が4万円になったとか言うケースがある。
だからごくわずかな近視や老眼の人以外は、こういうセットにどういうレンズが付いているのか、よく広告なりを読まなきゃ、結局は最終的には高い買い物になるのである。
だから、ごくわずかでない近眼の人などで、まあ中程度と言われる度数の人なら、1.60か1.67とか言う屈折率を持ったレンズを購入しなければ、横から見たらレンズは分厚いし、前から見たら渦が巻いている(後述するもう一つの理由もあるが)、牛乳瓶の底と言われるメガネになってしまうのである。
ただ、レンズも、屈折率が1.67位までなら何とか財布の中に入っているお札で買えるくらいの値段である。
ところが屈折率が1.70とか1.74になると、普通、一枚のレンズが二万五千円とかに急にふくれあがり、レンズだけで五万円を覚悟しなきゃならなくなる。
もう一つのレンズの分け方は、レンズが「球面」か「片側非球面」又は「両側非球面」と呼ばれるレンズの工学的な設計も大きく関係してくる。
この分類に関しての理屈は私には詳しく述べる力はないので省略するが、見え方の方から言うと、「球面」レンズが、面積で言うと、レンズの中央50%位しかまともに見えないが、「片側非球面」になると80%以上の範囲が歪まずにちゃんと見えるのである。さらに「両面非球面」になると、理論的には、レンズの面積のほとんどが、歪まずに見えるのである。
但し「両面非球面」は、歴史も浅く、値段も非常に高く、私のように-9.00を超えるような超近眼の場合、本来受ける恩恵が大きいはずなのであるが、実際かけ比べても、その差は実感できない。
また、他人が前から見た場合、「球面」よりも「片側非球面」の方がレンズに渦が巻いているように見えず、「両側非球面」になれば、なおさら理論的には普通に見える。
だから「両側非球面」レンズは本来、私のように、いわゆる度がきついというか高い人向きなのであるが、「両面非球面」の近視用レンズの特徴である、メガネ越しに顔の輪郭を見ると、顔が小さくなると言う欠点が無くなるというのは、超近視の場合効果は無く、あまりお勧めではない。
むしろ、「両側非球面」レンズは、-5.00位かそれ以下の近視の度数の人が使うと、メガネ越しに顔が切れて見えなくなったりして、恩恵が大きいと思われる。
値段も、「片側非球面」でも高いのに、「両側非球面」は、さらにその倍位の値段がするところも少なくないので、超近視の私のような者には無駄な投資のような気がする。
だから私は、度数が-9.00以上というか、それよりもマイナス寄りなので、屈折率1.74で「片側非球面」のレンズをよく使う。
これなら比較的スタンダードなのか、眼鏡店によっては比較的安めの値段設定がしてあるレンズが置いてある場合がある。
私の行きつけのお店で、日本製で二枚で2万円である。
さらに楽天市場などを見ると、日本製では、SEEDと言う多分コンタクトレンズ屋さんだったと思うが、そこのモノが二枚で一万六千円で売っているのをよく見る。
ただ気をつけなければいけないのは、メガネの度数はちゃんと眼科で処方箋をもらわなきゃいけなく、自分勝手に決めてはいけないのだ。
ついでだから書いておくが、眼科でもらう処方箋には、マイナスやプラスの度数の他、乱視などの度数も書いてあるが、意外と見落としがちなのはPDと呼ばれる瞳孔間距離である。
つまり右目と左目の中心がどれだけの距離にあり、普通用(遠用、車の運転など)の場合、通常、普通の瞳孔間距離がPDに記載されているが、近用(老眼用など近くを見る場合)の場合、その人の瞳孔間距離よりも、やや狭く書いてある。
これは、近くのモノを見てみると分かるが、左右の瞳孔が鼻に向かって近寄るので、PDも通常よりも狭く設定する。
どれくらい狭くするのかは眼科の先生の判断だが、私の場合、近用では通常よりも3mm、PDが狭くなっている。
片目に換算するとわずか1.5mmの違いなのだが、メガネというのは、実はそれくらいシビアなものだと言うことである。
とにかく、頭にプラスチックレンズを置いて書いたが、ガラスレンズも理屈は同じである。
ただ、ガラスレンズの方が、「球面」と「片側非球面」の違いが出にくいようである。
屈折率が1.90とか言うモノが、ガラスレンズでは発売されており、昔から、プラスチックレンズが後を追いかけて屈折率が大きくなっていくというのが、ガラスレンズとプラスチックレンズの間にある歴史である。
プラスチックレンズでも1.76とか言う屈折率の大きいレンズもあるが、数字を見てもらったら分かるように1.74と1.76では多分違いは分からないであろう。
だから、非常に高価な1.76と言う屈折率を持つレンズを購入しようとするのは、時期尚早であろう。
とにかく、特に今はプラスチックレンズが使われることが多いが、もちろんプラスチックはガラスより柔らかため、表面を硬い樹脂でコーティングするのが流行っている。
もちろん、たいていのお店では、撥水加工まではしてあるが、表面を堅くする加工はオプションが多い。
もう度数が進むことのない大人ならとことんまでオプションをつけて表面の堅いプラスチックレンズをメガネに使うのが良いと思うが、度数が年々進んでいく十代の子供などは、レンズは消耗品と思い、汚れが取れやすい撥水加工だけで十分であろう。
だから、プラスチックレンズの事をまとめると、
レンズの度数+レンズの屈折率+「球面」「非球面」+レンズの表面加工
以上の四つの要素が、プラスチックレンズを購入する際に選ばなければいけない。
レンズの度数は、個人で決まっている。
プラスチックレンズの屈折率は、選ぶのに迷うところであるが、簡単な表現をすると、度数が軽いと1.60、中程度からやや強度の場合1.67、強度から超強度までは1.70又は1.74で、全ての屈折率で「片側非球面」を選べば、まず間違いないであろう。
もちろん度数が超軽い人は1.50「球面」という選択もある。
表面加工は、最低「撥水加工」は付けるべきであり、それ以上の加工はケースバイケースであろう。
もちろん今の日本製のレンズのほとんどがUVカット(紫外線カット)は標準で付いている。
但し、多くのお店では、屈折率1.60とそれ以下の場合、「球面」レンズは在庫があるが、「片側非球面」レンズは、常時在庫としておいてない場合が多く、また逆に屈折率1.67又はそれ以上のレンズは「片側非球面」レンズしか常時在庫として置いてないようである。
屈折率1.60のレンズを使う場合、非常に迷うところであろう。
まあこの屈折率のレンズを入れるメガネの度数程度の人は、これぞと言うメガネに「片側非球面」を入れてみればよいのではないかと思う。
とにかく今のレンズの屈折率から考えると、特別な事情がない場合、プラスチックレンズを用いる場合が多いので、この話を参考にしてもらえばよい。
蛇足になるが、メガネを作っても、度数を書いた紙しか渡してくれないようなお店は避けるべきであろう。
ネット通販の場合は、フレームの調整が自分で出来るか、お願いできる眼鏡店が無ければ、避けた方が無難であろう。
まだメガネは、職人に調整してもらうものである。



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